「通貨危機」とは?

(05/01 追記)
 タイムリーなYouTube動画がアップされていました。

【年内1ドル=170円も。高まる通貨危機リスク】急激な円安の理由/為替介入の限界/米国は利上げも/日銀のジレンマ/カギを握る日本の個人/投機筋の思惑/通貨危機後のシナリオ/日経平均は上がる【佐々木融】
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▼ニュースの骨子
 8月10日、アメリカとの関係が悪化しているトルコの通貨リラが1日で20%急落した。これを受けてトルコと貿易や金融の結び付きが深い欧州株も売られ、日経平均も400円を超す下げとなった。通貨の急落を食い止める効果がある利上げをエルドアン大統領は拒否。アルゼンチンのペソや南アフリカのランドの新興国通貨も売られ、「トルコ通貨危機」と呼ばれている。(2018/08/27 日経)


「通貨危機」なんてどこかの発展途上国の話でよそ事のように思っていましたが、ふと「通貨危機って何?」と思ってしまいました。
 現在、日本の借金(国債残高)は1,000兆円超です。
 諸外国は国債を他国の投資家に買ってもらっているので、ひとたび急激な通貨安が起こると利払い費の急増や輸入物価の急騰などで大混乱に陥ります。これを「通貨危機」というようです。
 では日本は、というと個人(家計部門)が持つ金融資産残高の合計は2,100兆円余りで、うち現預金は1,100兆円だそうです。この現預金は、銀行等を通じて国債購入に充てられていますので、つまりは国の借金は国民によって賄われている、ということになります。
 しかし、ここまで円安が進み、もう円高にはならないと日本国民が思うようになるとどうなるでしょうか。銀行預金では利子が付かないし、インフレで目減りしていく一方なので、米株や外国投信を買おうかとか、外貨に換えておこうか、などと動き出したら、たちまち国債を買うための銀行預金が減少してしまいます。
 そうなると日本も、国債を他国の投資家に買ってもらわざるを得なくなるわけで、他人事であった「通貨危機」も現実となる日がやってくるかもわかりません。
 将来のことを考えるにあたっても、今、とても重要な場面を迎えていると言えるのでしょう。

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